活力

7月24日、岐阜・朝日大で行われた招待試合。Cチーム主体のメンバーで遠征したワセダは前半からパススピードで相手を翻弄して、ペナルティを誘い出してはラインアウトモールで得点を重ね、序盤の15分で17-0とリードを奪います。ゲームキャプテンを務めたLO江島航選手が切り出します。

「FWのディフェンスであったり、モールの部分は非常に前進出来ました。今まで練習でやってきたところだったので、そこは成果かなと思います。」

ゲームテーマとして『速いセット』を掲げて、それが機能した部分もありながらもハーフタイムを挟んで3連続トライを返されるなど、苦しい時間帯も。

「相手にボールを繋がれてディフェンスするところでは、速いセットが出来なくて自分たちのペースに持ってくることが出来ませんでした。そこは上井草に帰って、ああいうプレーをされた時にチームでどうするかを振り返りたいと思います。」

後半19分に同点トライ(31-31)を与えると、インゴールで集まった円陣で原点に立ち返ろうと意志統一。直後の23分にFL永嶋仁選手が勝ち越しトライをあげるとその後は『速いセット』からディフェンスで仕掛けて、三度相手のボールを奪い返して逃げ切り勝ち。江島選手も笑顔を見せます。

「トライを取られた後に集まったところで、もう一回自分達がやってきたことに立ち返って、そこをフォーカスしようとチームで再認識しました。そうする事で流れを変える事が出来ましたし、自分たちのやりたいことが出来ました。」

シニアチーム入りを目指すCチームメンバーにとっては春シーズンと夏合宿の間に組まれた貴重な7月の実戦機会、江島選手がこの試合に懸けたメンバーの思いを代弁します。

「今日はより一層気合が入っていました。わざわざ岐阜まで来ましたし、本当にこの1か月、この試合にフォーカスしてやってきたので今日は本当に勝ちたかったです。菅平の合宿で一つでも上のチームでスタートするためのアピールチャンスだとチーム全体で考えて、お互い鼓舞しあっていました。」

特に4年生にとっては勝負の夏、江島選手も何度も「4年」というワードを使い、言葉に力を込めます。

「4年が引っ張っていかないとチームが向上していかないです。4年が鼓舞して、4年が最初のプレーに入る、4年が最初に強いプレーをする、それを練習中から共通認識としてもっています。」

後半には4年生WTB和田遼選手が思いっきり間合いを詰めて渾身のビッグヒット、ベンチも盛り上がりを見せます。

「4年がやってくれるとチームが良い雰囲気になるので、ああいうプレーを4年が自分も含めてどんどんやっていきたいですね。」

更にここから菅平合宿までの期間の大切さを伝えるのも4年生の仕事と続けます。

「合宿を一番知っている4年生が合宿の為に何をしなければならないかを1、2年生にもっと伝えて、アグレッシブに厳しく練習していく。この合宿までの1、2週間が本当に大切なのでそういったものを伝えていきたいと思います。」

ジュニアチームの試合でアップ前、試合前に必ず響く「ワセダ、エナジー!!」の雄叫び。「僕がエナジー担当なので(笑)。今日はいつも以上にエナジー入ってました。」と話す江島航選手の声に乗せられて、ジュニアチームの4年生がチーム全体に勢いを与えていきます。【鳥越裕貴】



朝日大戦、突進するLO江島航選手。個人のプレーについて「(試合の)入りの部分で自分としてもなかなかいいプレーができなかったのですけど、後半になるうちにどんどん精度が上がってきて、前半の修正というのを後半で出来て自分自身としては成長できたかなと思います。LOなので、コンタクトで少しでも前に出る事。ディフェンスで相手をひっくり返す、アタックで一歩でも前に出る…そうしたことをアピールしていきたいと思います。」

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