成長

9月11日、ジュニア選手権・明治大戦。この対戦で14年ぶり勝利、80分間フル出場で勝利に貢献した1年生LO栗田文介選手は試合を振り返り、全員ラグビーの勝利と胸を張ります。

「全員が規律を守る事ができて、面で上げるいいディフェンスができて、そこから相手のミスを誘っていいアタックを展開できたかなと。コリジョンもひとりひとりが勝てて、サポートプレーも全員が意識していて全員ラグビーで勝てたと思います。」

前日は対抗戦デビューを果たして20分間プレー、この日のフル出場と合わせてこの週末、部内で一番ラグビーをしたプレーヤー、必死で走り抜けた”100分間”を振り返ります。

「今日は60分くらいから足が動かなくて、めちゃくちゃしんどかったですが気力で必死にやっていました。(ジュニア選手権明治戦は)久しぶりの勝利というのもありますし、この明治BをターゲットにしてBチームはやってきたので勝てて嬉しかったので、ガッツポーズが出てしまいました。」

中学時代からワセダラグビーに憧れ、ワセダに行くために高校は千種高校(愛知)を進路に選択。千種からワセダに進んだOBのアドバイスも得ながら、一般受験で現役合格を果たします。

「ワセダのスタイルというか、泥臭いラグビーに惹かれて自分のプレースタイルにあっていそうだなと憧れました。瀧澤さん(2009年度卒、NECグリーンロケッツ東葛)が一回千種に来てくれた時にいろいろワセダについて話してくれました。池本暖さん(2021年度卒)からは受験について色々教えてもらいました。」

新人練習には受験で体を動かせていなかったこともあり、110キロの体で参加。

「ついていくので必死、本当にやっていけるのか。ラストイヤーでアカクロを何とか着れるようにと思っていた。」

と入部当初を振り返りながらも、10キロ近く体を絞って走れるようになると持ち味のコンタクトプレーでも存在感を発揮、早々に頭角を現すと試合の度に自信を掴んで加速度をつけて成長。

「5月の新人早明戦では高校ジャパンクラスとやって意外と戦えるなと思いました。6月の帝京B戦では大きい相手にフィジカル面で通用したと自信を掴みました。自分の強みはボールキャリー、タックル。コンタクトプレーで通用したという事でこれからやっていけそうだなと感じました。」

掴んだ自信とともにコーチ陣から評価されているのは逃げない姿勢。常にファイトし続けるそのプレースタイルの原点は高校1年時の花園予選にあると話します。

「高校時代からタックルは得意なプレーでしたが、自分のタックルミスで負けたのを今でも覚えています。引いたら負けに繋がるというのを経験してきたので、引かないように攻める事は大切にしています。いまはAチームとよくアタック&ディフェンスをやるので、そこでも引かずに勝つ気持ちでやっています。」

前日10日には、新人練習時の感覚から”3年前倒し”でアカクロデビュー(後半22分から出場)、貴重な時間だったと笑顔を見せます。

「着れると思っていなかったので、素直にうれしかったですが、選ばれたからにはいいプレーをしないと…というプレッシャーが同時に生まれました。ベンチで待っている時はめちゃくちゃ緊張していたのですけど、出たら意外と緊張はほぐれて楽しい20分間でした。田無の寮でみんながおめでとうと言ってくれたり、(千種の)監督さんも『おめでとう、みんな期待している』と言ってくれて、頑張らないといけないなと思いました。」

ワセダらしさに憧れて入部してきた1年生、今後の決意も「チームが勝てるように、がむしゃらに体を張って頑張る」。ワセダらしいプレーヤーに順調に成長の日々を送っています。【鳥越裕貴】



栗田文介選手。現在の課題は「ラインアウト。要のポジションなのにジャンパースキルもリフタースキルもまだまだなので成長していきたいと思います。」

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