入部

4月16日、大学キャンパス内で行われた入部式。選手33名スタッフ6名…39名の新入部員の最後に新人総代として決意表明に立ったのが松沼寛治選手(東海大大阪仰星高出身)。

「幼少期からワセダのアカクロに憧れがあり、その一員になれることを嬉しく思うとともに自覚と責任が芽生えています。新人一丸となって荒ぶるに向けて日々精進していきます。よろしくお願いします。」

とOBやスタッフ、そして先輩部員の前で力強く宣言します。幼稚園の年長でラグビーを始めた松沼選手、小学生になるとテレビ中継で見る早慶戦、早明戦に自然と憧れを抱きます。

「大学のラグビーといえばワセダというのは漠然とありました。(当時は)BKをやっていたので藤田慶和選手は印象に残っています。」

加えて文武両道で「大学としても勉学にもしっかり取り組めるというのも魅力」と感じて、進路をワセダに絞った続けます。この春、上井草寮に入寮すると4年生の久富連太郎選手と2人部屋、先輩の気遣いもあって生活に慣れてきたと笑顔を見せます。

「最初は不安とかもあったのですけど、寮で先輩方と一緒に生活している中で、積極的に声をかけてくださるので、だいぶ慣れてきました。」

一方でグラウンドに出ると練習への取り組み姿勢の違いに刺激を受けます。

「高校は、受けの体勢でもなんとかやっていけるというのはあって指導陣から提示されたことを遂行するというのが基本でした。大学は全部自分から能動的にやっていかないとダメだということが、高校との1番大きな違いだと思います。そこを自分自身を正してやっていきたいと思います。」

目標とする背中は高校の先輩でもある一学年上の野中健吾選手。

「中学校からずっと一緒にやっている先輩で、ワセダに決める時にもお話させてもらっていて、いろいろワセダのことを聞いていました。一つ上にいるのも頼もしいですし、ポジションは違うのですけど、背中を追っていきたいと思います。」

この日の入部式、1年生の代表…新人総代として挨拶する事を聞かされたのは前日の事。緊張しましたか?…と聞くと「特に…」と話し、続けます。

「自分がラグビー部を引っ張って行く存在にならなければならないという自覚はあるので、しっかり1年生から積極的に発言したり、チャレンジしていって、チームを…学年を引っ張っていく存在になれたらと思います。推薦という形で入学したので、部活動をしっかりやるというのは当たり前の事、監督からも学年を引っ張る責任があるというのは言われています。」

入部式前日には先輩たちとガチンコで体を当てあう機会も。先輩を弾き飛ばしての突破や激しいタックルを見舞うシーンを見せながらも、まだまだと首を振ります。

「ディフェンスで体を張り続けるところが一番なので、そういったところではできたかなと思います。大学でもFLで勝負していきたいと思っていますが、大学レベルではまだまだ小さい方だと思うので、体作りをやっていくのはもちろん、自分で伸ばせるところを作って勝負していきたいです。」

見据えるのは1年目からアカクロを着て対抗戦、大学選手権での活躍。

「体作りを一番に考えて春と夏に取り組んで、シーズン入るころには1年から試合に出られるような…それに相応しい人材になれるように頑張っていきたいです。」

語り口から感じられるみなぎる自信と謙虚な成長欲。松沼選手を始め39人の部員のアカクロ、日本一への挑戦が始まりました。【鳥越裕貴】


松沼寛治選手。新人総代の挨拶について「(総代を務めた)去年の勝矢さんにアドバイスをもらいながら、あとはそこまで考えずにその場で発言して言いました。」

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