奪取

8月27日、夏合宿の締めに行われた同志社大戦。3トライ、ハットトリックの活躍を見せたのが2年生WTB福島秀法選手。Aチームスタメンは公式戦、練習試合を通して初めての事、「嬉しさ半分、緊張半分」でこの試合を迎えます。

前半7分に左タッチライン際を走り切ってトライをあげると続く前半18分にはアドバンテージを得たアタックからSO野中健吾選手のキックパスを大きく開いてキャッチ、戻ってきたディフェンスを振り落としてインゴールへ。このトライをこの日自身のベストトライと位置付けます。前日の練習でも居残りで野中健吾選手と合わせていた形、笑顔で振り返ります。

「健吾と息が合ってよかったです。練習してきたことがそのまま出来ましたし、(前日の)CD戦も見ながら『こういう形になったらキックパスを蹴るから』と二人で話していました。自分のフィジカルの強さが出た事も含めて嬉しかったです。」

仲間が祝福に駆け付けたインゴールでは『強いな!』と味方選手から感嘆の声も。合宿でのウエイトトレーニングの成果も出ていると続けます。

「この合宿では伊藤大祐さんとペアでウエイトをさせてもらっています。大祐さんは結構下半身を強くやられているので自分もそれにつられて重量が上がり、下半身…太ももまわりが強くなったかなと思います。」

今回の合宿は福島選手のラグビー人生においても最も過酷な3週間。

「朝早くから走って、朝ご飯を食べてから練習して…。ずっとラグビーの事で、強度も高くて、体的にも精神的にもキツかったです。それを乗り越えてフィジカルが一番成長したと思います。」

成長の一方で、課題はチームとしての動きに順応する事、ビデオミーティングでグラウンドレベルで先輩たちと話しながら修正する作業を繰り返します。

「ストラクチャーとは違う自分勝手な行動を起こしてしまう事があります。オーバーに入らないといけないところで入らなかったり、順目に回らないといけないところで回らなかったり…伊藤大祐さんや(岡ア)颯馬さんから練習でも言われています。そういう隙をなくしていきたいです。」

昨年度のバックスリー(槇選手、松下選手、小泉選手)が揃って卒業、激化するポジション争いの中で、2年目の決意を力強く。

「ケガをせずに自分がチームを引っ張る気持ちでスタメンに定着したいです。1年目は特に何も考えていなかったのですけど、2年目は自分がトライを取ってチームを勝たせないと…と責任感があります。」

対抗戦開幕を前に調子を上げてきた福島選手、ポジション奪取を誓います。【鳥越裕貴】



前半7分、左タッチライン際を走り切ってトライをあげるWTB福島秀法選手。この日同じ3トライ、ルーキー矢崎由高選手にもライバル意識。「足の速さとかは自分より上なので、フィジカルの部分で勝っていけるようにしたいです。」

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