努力

9月10日対抗戦開幕、熊谷で行われた立教大戦。後半26分、PR山口湧太郎選手に代わって対抗戦初出場を果たしたのが4年生・PR後藤良太選手。

「選ばれた日からずっとドキドキしていましたが、いざ本番となると緊張はあまりなくて、やってやろうという気持ちでした。」

ピッチに入ってファーストプレーはスクラム、PRとしての見せ場に全てを懸けます。

「自分のこの3年半培ってきたものをすべて…この一本にぶつけるという気持ちでやりました。」

この試合、チームで初めてスクラムでペナルティを奪い取ると、仲間たちから「ナイス!」「ありがとう!」と次々と声がかけられ、嬉しかったと振り返ります。早大本庄からワセダへ、入部してからは下のチームで地道な練習を繰り返す日々。2年春には左足骨折で半年間のリハビリ生活、決して順調ではない下級生時代を過ごしながらも

「アカクロという目標達成に向けた気持ちを忘れずに一日一日成長していくというのを心がけて練習に励んでいました。大怪我をした時は折れそうになったのですけど、同じ経験をした先輩から『(リハビリの期間でも)やれることをやった方がいい』とアドバイスを頂き、前を向き続けることが出来ました。」

下級生時代にはイメージできなかったというアカクロが視界に入ってきたのは3年生の冬。

「バックアップメンバーに入れてもらって、あと一人抜かせばリザーブに入れる…と意識するようになりました。」

そしてその後も努力を積み重ねて、ついに掴んだこの日の初アカクロ、校歌斉唱で左胸の稲穂のエンブレムに手を当て、部員席を見つめていると目頭が熱くなります。

「自分のやってきたことが認められたという感じがして、感極まってしまいました。」

と照れ笑い、憧れ続けたアカクロで15分間のプレータイムを改めて振り返ります。

「あっという間ですけど、濃い15分…人生で心に残る15分だったかなと思います。」

試合後の部員集合、大田尾竜彦監督から初キャップの報告をするよう促され、前に出て挨拶。応援に対するお礼とこの先もさらなる努力を続けていくことを誓います。【鳥越裕貴】



PR後藤良太選手。「まだまだフィットネスとか足りない部分があります。そこを伸ばして行って今後も対抗戦や選手権に向けて、ベンチ入りに定着できるようにしていきたいです。」

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